栄養士かめ子のブログ。 〜栄養学と食べ物とそのまわりの話〜

栄養士かめ子です。栄養学オタクの理系栄養士が、栄養学や食品の面白い話をするブログ。たまに、美味しいものの話。

9ヶ月(又は1歳)からの牛乳代わりに、フォローアップミルクは必要か?

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こんばんは、栄養士のかめ子です。鉄の多い野菜というと、ほうれん草を思いつく方、多いんじゃないでしょうか。

ところで、今日は今まであまり触れてこなかった、乳幼児の食事に関わる話をしたいと思います。

「フォローアップミルク」ってご存知ですか?赤ちゃんの栄養源が母乳や粉ミルクから離乳食に移行し安定してきた9ヶ月〜1歳くらいにスタートし、離乳食では摂りにくい栄養素を補ったり、離乳食の食べムラによる栄養不足を防ぐ目的で飲ませるものです。形状は粉ミルクと同じような粉末状で、牛乳を飲ませる代わりに使用することが多いようです。

私はフォローアップミルクの存在を栄養士の学校の時に授業で知りました。というか、私が1歳の頃にはそんなものなかったと思います。牛乳を飲んでいました。

では、牛乳ではダメなんでしょうか。自然な流れでは、母乳や粉ミルクから牛乳に移行するような気がします。牛乳の良いところは過去のブログで書きました。

eiyoushikameko.hatenablog.com

カルシウムが豊富で他の食品よりも吸収率が良い点を始め、メリットはいくつもあります。しかし、牛乳にも弱点があります。「鉄」がほとんど含まれていないことです。

食事摂取基準によると、1〜2歳の子供の鉄の推奨量は4.5mg /dayです。ですが、牛乳の鉄の含有量は1カップ210g飲んでも、0.0gなんです…!これは、離乳食から頑張って摂らないといけないことになりますね。食べられる量がまだまだ少なく、食べる量も安定しない時期。離乳食から必要な鉄分を摂取するのはとても大変そうです。

ちなみに鉄が多い言われている食品をいくつか挙げると、

・鶏レバー     9.0mg/100g

・全卵            1.8mg /100g(卵1個が約50g)

・ほうれん草 2.0mg/100g

・焼きのり    11.4mg /100g(乾物なので、一度に食べるとしても5gくらい?)

1歳のちびっ子が食べることを考えると、鉄の必要量を満たすことがいかに大変かが分かると思います。

それで、考え出されたのが「フォローアップミルク」なんですね。粉ミルクを扱う食品会社のHPをいくつか見ましたが、各社牛乳との栄養素の比較をして、鉄が多く含まれることをアピールしています。食品会社によって細かな成分は異なりますが、他にもDHA・ビタミン・ミネラル等が摂れることをアピールしていました。

ただ、私は正直、必ずしも必要無いのではないかと思っています。だって、自分が1歳の頃はなかった飲み物だから。それでちゃんと育ったので。母が相当頑張って、離乳食を作っていたから欠乏することなく、無事に育ったと言うことでしょうか…?厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」を見ても、必ず、飲ませなければいけないもではなく、「必要に応じて」と書いてありました。

結局は、赤ちゃんを育てる保護者の方の判断になりそうです。この時期は、体が大きく成長し、また、お母さんのおなかの中にいた時にお母さんから貰った鉄を使い尽くしてしまう時期で、鉄が不足しやすい時期でもあります。離乳食が順調ではない、離乳食の内容が鉄を多く含んでいない場合などに、必要に応じて飲ませれば良さそうです。

最後に一つ注意点です。フォローアップミルクにはもちろん乳成分を使用していますし、他にも大豆など食物アレルギーの原因となる成分を使用していることがあります。初めて飲ませる時やお子様が食物アレルギーをお持ちの方は、十分注意してくださいね!