こんばんは、栄養士のかめ子です。写真は年末年始に実家に帰省した時に食べた、郷土料理の「りゅうきゅう」。要は、魚の漬けです。そのまま食べても良いし、ご飯に乗せても美味しい。カラフルでこの写真、気に入ってます。
話が変わって、今日は去年から持ち越していた話をしたいと思います。今まで、このブログでは、「食事摂取基準」の「推奨量」や「目安量」といった言葉を何度も使って来ました。例えばこの記事とか。
この言葉たち、栄養士にとっては当たり前の言葉ですが、初めて聞いた方は意味が分からないと思います。なので簡単に説明したいと思います。
まず、「食事摂取基準」とは、厚生労働省のHPをそのまま引用すると、「国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギー及び栄養素の量の基準を厚生労働大臣が定めるもの」です。つまり、色んな栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル)について、これだけ摂ったら十分とか、これ以上摂ったら摂りすぎとかの基準になる数字が載っているものです。
その中で、栄養素によって、「推定平均必要量」「推奨量」「目安量」「耐容上限量」「目標量」の5つの指標の中からどれかが定められています(複数の場合もあります。)。その中から、「推定平均必要量」「推奨量」「目安量」の3つを今日は説明したいと思います。
まず「推定平均必要量」は、摂取不足を回避する目的で定められている数字です。平均とあるように、半数の人が必要量を満たす量です。なので、推定平均必要量では、半分の人は足りないという事になってしまいます。そこで「推奨量」が定められました。推奨量の量を摂取すれば、ほとんどの人が必要量を摂取できます。
ただ、十分な科学的根拠がない場合は、推定平均必要量と推奨量が設定できません。その場合に定められたのが「目安量」です。目安量以上摂取していれば、不足のリスクはほとんど無いと言われています。
つまり…、推奨量と目安量は一つの栄養素で同時に設定されることはないんです。それで私は、栄養素によって使い分けていたんですね!
どの数値も、過去の研究を元に、考察を重ねて定められています。厚生労働省のHPを見ると、それぞれの栄養素について、何でその数値になったのかという理由や、参考文献が詳しく載っています。興味のある方はご覧下さい。
この記事を読んで、栄養士の仕事に少しでも興味を持って頂ければ嬉しいです。
|