こんばんは、栄養士のかめ子です。皆さん、フルーチェって知ってますよね?小さい頃、よく母と作っていた記憶があります。母としては、私が牛乳をそのまま飲むのが嫌いだったので、どうにか摂取させようとしていたんだと思います。そんなフルーチェを大人になって久しぶりに作りました。それは、皆さんにフルーチェがどうして固まるのか、解説したかったからです!では早速!
フルーチェの原材料
今回はいちご味を買ってみました。パッケージ記載の原材料を簡単に書くと、
・いちご
・砂糖、果糖ブドウ糖液糖、果糖
・いちご・りんご濃縮果汁
・食塩
・ゲル化剤(ペクチン)
・pH調整剤
・香料
・着色料
でした。この原材料の中の一つに秘密があります。それは「ゲル化剤(ペクチン)」です。
ペクチンとは
ペクチンは果物や野菜(りんごやみかんなど)に含まれる成分です。ペクチンにも2種類あり、「砂糖と酸を入れると固まる」という性質のものと、「カルシウムなどの無機質のイオンによってゲル化する」という性質のものがあります。この性質を利用して、ジャムやムースを作るときのゲル化剤として使用されます。
フルーチェが固まる秘密
フルーチェは、上記のペクチンの2つの性質のうち、2つ目の性質を利用しています。つまり、牛乳の中のカルシウムとフルーチェの中のペクチンが反応して固まるのです。
(番外編)旦那様に聞いてみた
栄養学の知識のない旦那様に、「フルーチェってどうして固まるか知ってる?」と聞いてみました。そうしたら「ゼラチン!」とのお答え。それは違いますね!ゼラチンは加熱しないと固まりません。
まとめ
私がペクチンの性質を知ったのは栄養士の学校に行っている時です。それまでにも、母とゼラチンや寒天を使ってゼリーを作ったりした経験はありましたが、フルーチェが加熱もせずに混ぜるだけで固まる理屈など、考えたこともありませんでした。なので、授業で「それでフルーチェは固まるのか!」と、えらく感動した覚えがあり、ブログに書いてみました。私の感動、伝わったでしょうか…?
〈参考文献〉
・ハウス食品 ウェブサイト(2019/3/2閲覧)
・安原安代、柳沢幸江「改訂新版 調理学 健康・栄養・調理」(2014)