栄養士かめ子のブログ。 〜栄養学と食べ物とそのまわりの話〜

栄養士かめ子です。栄養学オタクの理系栄養士が、栄養学や食品の面白い話をするブログ。たまに、美味しいものの話。

料理が上手になりそうな(?)うま味の話。

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こんばんは、栄養士の かめ子です。家で夜ご飯を作るときは、大抵、味噌汁を作ります。美味しいし、野菜をいっぱい摂れるので。また、旬の野菜を入れると、食事に一気に季節感が出ます。以前だしパックの選び方をブログに書いたことがありますが、味噌汁を作るときは必ず出汁を取り、汁にうま味を加えます。

eiyoushikameko.hatenablog.com

今日は、味噌汁だけではなく、美味しい料理には欠かせないうま味の話です。

 

 

5つの基本味

本題に入る前に、まずは準備です。皆さんは「5つの基本味」とは、何のことを指すか分かりますか。正解は、「甘味・酸味・塩味・苦味・うま味」の5つです。辛味や渋味を思いついた方もいるかもしれませんが、辛味は舌への痛覚刺激、渋味は舌粘膜が縮むことによって感じるもので、味蕾によって感じる5つの基本味とは区別されています。

 

うま味の分類

基本味の一つ、うま味と言えばどんな食材を思いつくかと聞かれたら、昆布やかつお節を思いつく方が多いのではないでしょうか。実は、「うま味」と一言で言ってもいろんな種類があります。大きく分けるとアミノ酸系と核酸系、また酸味にも分類されるコハク酸も貝などに含まれるうま味成分です。

アミノ酸系のうま味成分としては、グルタミン酸(昆布、のり、野菜など)やアスパラギン酸(野菜、みそなど)があります。

また、核酸系のうま味としては、イノシン酸(煮干し、肉類、かつお節など)やグアニル酸(干ししいたけなど)があります。 

 

うま味の相乗効果

実はうま味には「相乗効果」と言われるものがあります。アミノ酸系と核酸系のうま味成分を混合したときに起きる現象で、それぞれの味の強さを単純に足した味より強い、うま味を感じる現象です。味噌汁の出汁を取るときに、昆布とかつお節両方を使って出汁を取るのは、この相乗効果のためなんですね!

実はこの「うま味の相乗効果」、日本だけではなく海外でも取り入れられているんです。野菜(アミノ酸系のうま味)と肉(核酸系のうま味)を組み合わせた料理は、洋風や中華風の料理にも沢山ありますね!

 

うま味のメリット

うま味同士で相乗効果があることを書きましたが、うま味は他の基本味にも影響を与えます。一番のメリットは塩味との相互作用ではないでしょうか。塩味にうま味を加えると、美味しさを損なわずに減塩できることが分かっています。

日本人の食事摂取基準によると、1日の食塩摂取量の目標は、男性で8g未満、女性で7g未満です。過剰な食塩摂取は、生活習慣病胃がんと関係があると言われています。特に血圧について、食塩摂取量を6g/1day未満にしないと、優位な降圧は達成できないとされています。この目標を達成するための手段の一つとして、「料理にうま味を活用する」ということが大切です。

 

まとめ

なんだか教科書的な内容になってしまった気がしますが・・・、言いたかったことは、「うま味の相乗効果」と「うま味が減塩に関わる」という2つのことです。また、料理が苦手とか、美味しく作れないという方は、もしかしたらうま味が上手に使えていないのかもしれません。うま味の相乗効果、つまり、「アミノ酸系のうま味×核酸系のうま味」を意識すると、もしかしたら、料理が上達するかもしれませんよ・・・!?

 

〈参考文献〉

・安原安代、柳沢幸江「改訂新版 調理額 健康・栄養・調理」(2014)

・青柳康夫、筒井知己「標準食品額総論 第2版」(2014)