栄養士かめ子のブログ。 〜栄養学と食べ物とそのまわりの話〜

栄養士かめ子です。栄養学オタクの理系栄養士が、栄養学や食品の面白い話をするブログ。たまに、美味しいものの話。

「甘味」以外の砂糖の役割。

f:id:eiyoushikameko:20190327154532j:plain

こんばんは、栄養士のかめ子です。皆さんは「砂糖」に対してどんなイメージがありますか…?スイーツにも、料理にも欠かせない材料ですが、「甘いものが止められない」とか「血糖値が上がる」とか、あまり良いイメージが無い方もいらっしゃるのではないでしょうか(私も他人事ではありません。)。

ですが、砂糖って、料理やお菓子の中で「甘みを付ける」以外にも色んな役割を果たしているんです!それを、今日はいくつか紹介したいと思います。

 

 

デンプンの老化を防ぐ

私たちはデンプンを食べる時、加熱・加水して消化しやすく柔らかい形にしてから食べます。これをα-化といいます。しかし、α-化してもその後放置すると、デンプンは元の消化しにくく固い形に戻ってしまいます。これを老化(β-化)と言います。砂糖には老化を防ぐ働きがあります。餅つきでついたお餅は、時間が経つと固くなってしまいます。しかし、和菓子の大福やお団子が冷めても柔らかいのは、砂糖を入れているからなんです。

 

卵白の泡立ちを保つ

 砂糖には水分を吸収する働きがあるため、メレンゲに砂糖を入れると、水分を保持してくれ、卵白の泡の乾燥を防ぎます。その結果、泡が消えにくくなりメレンゲが安定します。

 

カビや細菌の繁殖を防ぐ

 前述の通り、砂糖には水分を吸収する働きがあるため、カビや細菌の繁殖に必要な水分を、カビや細菌から奪ってしまいます。その結果、カビや細菌が繁殖しにくくなり保存性が高まります。羊羹やジャムが、添加物が入っていなくても日持ちするのはこのためです。

 

ペクチンをゲル化させる

 ペクチンはこの間も出てきましたが、フルーツなどに含まれる食物繊維の一種です。このブログ↓。

eiyoushikameko.hatenablog.com

ペクチンの一種(HMペクチン)に酸と砂糖を加えると、ゲル化(ゼリー化)します。ジャムやマーマレードが、ゲル化剤(ゼラチンや寒天のこと)を入れていないのにゼリー状になって固まっているのはこのためです。

 

パンの発酵促進

 イーストが発酵する時に、砂糖がイーストのエサとして使われます。その結果炭酸ガスが発生するので、パンが膨らむのを助けます。

 

まとめ

お気づきの方もいるかもしれませんが、今回書いた砂糖の役割のうちいくつかは、砂糖の「水と仲良し」だという性質によるものです。テーブルの上にこぼれた砂糖がいつの間にかベタベタになっていた、という経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか?このことからも分かるように、砂糖は水と仲良しなんです。この性質を生かして、甘味を付けること以外の目的でも料理に使われているのです。

最近、なんだか嫌われ者の砂糖ですが、食品には欠かせない存在だという事を知ってもらえると嬉しいです。

 

〈参考文献〉

・安原安代、柳沢幸江「改訂新版 調理学 健康・栄養・調理」 (2014)

・大日本明治製糖株式会社 ウェブサイト(2019/3/26閲覧)

・大東製糖株式会社 ウェブサイト(2019/3/26閲覧)