栄養士かめ子のブログ。 〜栄養学と食べ物とそのまわりの話〜

栄養士かめ子です。栄養学オタクの理系栄養士が、栄養学や食品の面白い話をするブログ。たまに、美味しいものの話。

お米のヒ素。

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こんばんは、栄養士のかめ子です。ちょっともち麦が入っていますが、白米のご飯の写真です。コメは日本人の主食ですので、毎日食べてる方が多いのではないでしょうか。今日は、日本人には欠かせない白米(コメ)の話です。

 

日本人が食品から摂取するヒ素は、海産物と農作物(特にコメ)由来のものが多い、という話を聞いたことがありませんか?この件について、以前、海藻(特にひじき)についてはお話ししました。

eiyoushikameko.hatenablog.com
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実は、コメも農作物や穀物の中では、ヒ素を比較的多く含みます。今日はコメについて、解説したいと思います。

 

 

ヒ素とは

ヒ素は自然界に広く存在し、土壌中や水中にも存在します。このため、多くの食品にはヒ素が微量に含まれており、私達は様々な食品からヒ素を摂取しています。

ヒ素化合物には有機ヒ素と無機ヒ素がありますが、有機ヒ素は比較的悪影響の度合いが小さく、問題になるのは、無機ヒ素を大量に摂ってしまった場合だと言われています。ひじきにも無機ヒ素が比較的多く含まれるのでしたね。コメに多く含まれるヒ素も、無機ヒ素です。

 

毎日コメを食べて大丈夫なのか

こんなことを書いてしまうと、毎日コメを食べて大丈夫かと、心配になるかと思います。この件については、前回のひじきの時と同様に、農林水産省のHPに分かりやすい説明がありました。

食品安全委員会により、過去に評価が行われていました。これによると、

「日本において、食品を通じて摂取したヒ素による明らかな健康影響は認められておらず、ヒ素について食品からの摂取の現状に問題があるとは考えていない」

とのことです。一方で、

「一部の集団で多く無機ヒ素を摂取している可能性があることから、特定の食品に偏らずバランスのよい食生活を心がけることが重要」

とも書いてありました。

つまり、

『日本人は昔からコメを主食としてきたが今のところ、健康被害の報告はない。ただし、偏った食事をすると、無機ヒ素を多く含む食品を大量に摂取してしまう可能性があるので、バランスの良い食事を心がけることが大切』

ということだと、私は解釈しました。「バランスの良い食事」ということで、考え方としては、ひじきの時と同じということになると思います。

 

精白米と玄米ではどちらが多いのか

コメに含まれる無機ヒ素は、糠の部分に多く含まれます。玄米から白米に加工したり、コメを研ぐことで無機ヒ素の濃度は低くなるそうです。玄米を食べることが推奨されたりすることもありますが、玄米の方が必ずしも優れているとは言えなそうです(他にも理由はありますがここでは触れません。)。

 

まとめ

少し難しい話になってしまいました。繰り返しになりますが、結論としては、「コメには無機ヒ素が含まれるがバランスの良い食生活を送っていれば問題ない」ということです。逆に言うと、無機ヒ素に限らずですが、特定の食品ばかり食べていると、特定の成分を過剰に摂取してしまうリスクが出てくるということです。

栄養士として色々な食品の話をしますが、結局いつも「バランスの良い食事」に落ち着くな、と新めて感じる私でした。

 

〈参考〉

農林水産省 ウェブサイト(2019/4/3閲覧)