栄養士かめ子のブログ。 〜栄養学と食べ物とそのまわりの話〜

栄養士かめ子です。栄養学オタクの理系栄養士が、栄養学や食品の面白い話をするブログ。たまに、美味しいものの話。

食物アレルギーとは違う!ヒスタミンによる食中毒。

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こんばんは、栄養士のかめ子です。数日前の夜ご飯のおかず、マグロ・イカなどのお刺身の「りゅうきゅう」です。りゅうきゅうとは、大分県の郷土料理で、お刺身の漬けです。魚は何でも良いですが、この時はマグロがたっぷりでした。

今日はマグロも含まれる「赤身魚」で発生しやすい、「ヒスタミン食中毒」のお話です。赤身魚を食べて、顔が赤くなったりしたことはありませんか?

 

 

ヒスタミン食中毒とは

アミノ酸の中の「ヒスチジン」を多く含む赤身魚(マグロ・カツオ・サバ・イワシ・サンマ・ブリなど)やその加工品が原因となる食中毒です。魚に含まれるヒスチジンが、ヒスタミン産生菌の働きをうけて「ヒスタミン」になります。このヒスタミンを一定量以上摂取すると、アレルギー症状に似た、ヒスタミン食中毒の症状を起こします。

 

症状

潜伏期間は食後30分~1時間と短く、

・口の周りや耳たぶ、眼瞼が赤くなったり熱を持ったりする

・眠気

・蕁麻疹

・頭痛

・嘔吐、下痢

このようなアレルギー様症状が現れます。一般的に回復は早いことが多く、死亡事例は無いということです。

なお、これらの症状は食品中のヒスタミンを摂取したことによる症状なので、アレルギー体質とは関係ありません。

 

原因となる魚

私はヒスタミン食中毒と言えば、サバのイメージが強かったのですが、意外にも他の魚で多く発生していました。東京都の平成10年~平成25年の統計を見ると、カジキ・マグロ・ブリでの食中毒が多く発生していました。その他の赤身魚も食中毒の原因となる可能性があります。

 

予防方法

一度魚の中にヒスタミンが出来てしまうと、加熱しても分解されません。そのため、ヒスタミンを発生させないことが重要になります。つまり、魚の中にもともとヒスチジンは存在するので、ヒスタミン産生菌の増殖を抑えることが大切になります。

具体的には、

・魚は常温に放置せず、速やかに冷蔵の温度で保管する

赤身魚の干物などの加工品も冷蔵庫で保管する

・10℃以下でも増殖するヒスタミン産生菌がいる為、冷蔵していても出来るだけ早く食べる

ヒスタミン産生菌が多く存在する、エラや消化管は出来るだけ早く取り除く

・鮮度が低下した魚は食べない

ヒスタミンが大量に産生されていると、舌にピリピリと刺激を感じることがある。刺激を感じたときは食べない

このようなことが大切になります。ヒスタミンが産生されても臭いや見た目に変化はありません。見た目では判断できないので、正しい方法での保管が大切です。

 

まとめ

ヒスタミンによる食中毒、ご理解いただけたでしょうか。冷蔵する、出来るだけ早く食べるなどは、他の細菌性食中毒を防ぐのと一緒の方法です。先日の卵の話ではないですが、これから気温が上がって食品の温度管理が難しい季節になります。十分注意して下さい!

先日の卵の話とは・・・、これです↓。

eiyoushikameko.hatenablog.com

 

<参考>

・東京都福祉保健局 ウェブサイト(2019/4/16閲覧)

厚生労働省 ウェブサイト(2019/4/16閲覧)