栄養士かめ子のブログ。 〜栄養学と食べ物の話〜

栄養士かめ子です。スポーツ栄養士を目指して勉強中。

切り干し大根が栄養価が高いのは当然だ!

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こんばんは、栄養士のかめ子です。いつかのおかずの写真です。ほうれん草と切り干し大根。切り干し大根は、煮物でも良いし、この写真のようにドレッシングでも美味しく頂けます。

今日は切り干し大根の栄養の話をしたいと思います。

 

 

ネットで切り干し大根の栄養について調べてみる

「切り干し大根は普通の大根に比べて栄養価が高い」という話を聞いたことはありませんか?私は何度か耳にしたことがあります。このブログを書き始める前に、確認のために、ネットで切り干し大根の栄養について検索してみました。すると、切り干し大根の栄養価の高さを謳ったサイトが沢山出てきました。

そのうちのいくつかを見てみたのですが・・・、「その比較方法だったら、それは切り干し大根の栄養価が高いのは当然でしょ! 」と思うものもありました。その比較方法とは、「普通の大根と切り干し大根を同じ重量で比較する」という方法です。

 

食品成分表で普通の大根と比較

では、実際にいくつかの栄養素をピックアップして、普通の大根と切り干し大根の栄養価を比較してみようと思います。全て100g当たりの数値です。

普通の大根  タンパク質 0.4g

       カルシウム 23mg

       鉄     0.2mg

       ビタミンB1 0.02mg

       ビタミンB2 0.01mg

       食物繊維  1.3g

切り干し大根 タンパク質 9.7g

       カルシウム 500mg

       鉄     3.1mg

       ビタミンB1 0.35mg

       ビタミンB2 0.20mg

       食物繊維  21.3g

このような結果になりました。確かに、同じ重量で比較したら、切り干し大根の方がどの栄養素も数値が圧倒的に多くなりました。ここに載せていない栄養成分も、水分以外すべて、切り干し大根の方が多い結果です。

 

実際に食べる時のことを考える

次に、実際に食べる時のことを考えてみたいと思います。普通の大根は、皮を剥いて、切って、そのまま鍋に入れます(生で食べることもあります。)。例えばですが、以前ブログに書いた豚バラ大根のレシピでは、一人分で100gの大根を使用しました。

これに対して切り干し大根は、乾物です。水で戻して使用します。一度に一人で乾物の重量で100gも食べることはできません。一度に使う量は多くても20~30g/1人だと思います。

 

このことから分かること

普通の大根と切り干し大根を、同じ重量で比べると切り干し大根の方が栄養価が高いという結果になります。しかし、この結果には意味はありません。ここまで読んで頂ければわかると思いますが、一度に食べる重量が、切り干し大根の方が圧倒的に少ないからです。

このことは、切り干し大根だけではなく、全ての乾物で当てはまります。また、干物も同様です。以前、干物のプリン体の話で、似たような話をしました。

eiyoushikameko.hatenablog.com

切り干し大根は大根の水分を蒸発させて作るわけですから、水分以外の栄養成分が濃縮されて見えて当然ですよね!

 

水戻し後、茹でたらどうなるか

食品成分表には、切り干し大根を水戻し後茹でて水切りした場合の数値も載っています。生の大根の数値と比較すると、増えている栄養素も減っている栄養素もありました。つまり、実際に食べる形で比較すると、生の大根と切り干し大根、どちらの栄養価が高いとは一概には言えないという事です。

ただ、前者と後者で、差が大きい栄養素もありました。生の大根と戻し後の切り干し大根を同量食べるなら、「食物繊維の総量」は切り干し大根の方が多そうです。不思議です。これについては、また理由を考えてみようと思います。

 

まとめ

私達の周りには「○○という食品は栄養が豊富!」みたいな情報がいます溢れています。ですが、その情報を信じる前に、「何と比べているのか」「本当に食べられる量か」など、情報を吟味する必要があります。特に今回のように、複数の食品を同じ重量で比べている情報は注意が必要だと、栄養の専門家ではない方々にも気付いて欲しいです。

私が食品の仕事をしていた為、敏感になっているのかもしれませんが、今回のように、「その比較方法?」と思うことは結構あります。皆さんも食品の情報は注意して見てみて下さい。

 

〈参考〉

文部科学省日本食品標準成分表2015年版(七訂)」