こんばんは、栄養士のかめ子です。先日作った、マヨネーズで味付けした春雨サラダ。子供の頃、母が良く作ってくれた母の味なのですが、ふと思い出して食べたくなり作ってみました。夜ご飯の副菜です。ですが、これを副菜にするのは栄養士としてはちょっと複雑な気分なのです。今日はその話をしたいと思います。
献立の中での副菜の役割
私のモヤモヤした気分を説明するにあたり、まず、日本の伝統的な「主食・主菜・副菜・汁」という献立の中の副菜の役割について復習したいと思います。
主食は炭水化物、主菜はタンパク質や脂質(あとは一部のビタミン・ミネラル)の供給源になります。副菜で主食や主菜では摂れない「ビタミン・ミネラル・食物繊維」を摂りたいところです。つまり、野菜を中心にした料理を副菜にしたいのです。
春雨の原材料
皆さんは春雨が何で出来ているかご存知ですか?見た目から、こんにゃくや寒天を想像する方もいるかもしれませんが、実は緑豆や芋のデンプンから作られます。つまり、春雨は「炭水化物」ということです。
春雨サラダを副菜にすると
春雨が炭水化物で出来ていることを説明しました。つまり、春雨サラダはとても炭水化物が多いおかずということです。
本来、副菜では野菜中心の料理を食べて欲しいところですが、それを春雨サラダにしてしまうとこんなことが起きてしまいます。
・ビタミン・ミネラル・食物繊維の不足
・炭水化物摂取量が増えるため、PFC比(タンパク質・脂質・炭水化物のバランス)が悪くなる
・炭水化物摂取量が増えた結果、摂取エネルギーが増える
たまに食べるのは良いですが、頻度や摂取量には注意したいところです。
春雨以外に注意したい食材
同じ理由で、副菜に取り入れるのに注意したい食材は他にもあります。例えば、
・芋類は(ポテトサラダなど)
・かぼちゃ
・(種類によるが)豆類
があります。栄養士・管理栄養士のあるあるとしてよく言われるのですが、野菜の摂取量を確認したく「サラダを食べていますか?」と聞くと、「ポテトサラダを食べています!」と言われて、それはサラダに入らないよとアドバイスするという話があるくらいです。
まとめ
春雨サラダやポテトサラダはスーパーのお惣菜コーナーでよく見かけます。よく食事に取り入れている方も多いのではないでしょうか。前述の通り、頻度に注意して食べる分には問題ありません。美味しいですし。「サラダ」という名前に騙されて、ついつい副菜のメニューに選んでしまうのですが、たまには立ち止まって、今日の話を思い出してみて欲しいです。
今夜の副菜。ホントは春雨のマヨネーズサラダが食べたかったけど、春雨サラダはサラダじゃないので、とりあえずもやしで作ってみた🥗#おうちごはん #Twitter家庭料理部 #料理 #クッキング #自炊 #献立 #手作り #手料理 #家庭料理 pic.twitter.com/80qn1T1WBg
— 栄養士かめこ🍲栄養小話と野菜料理 (@eiyoushikameko) 2019年6月11日
〈参考〉
・東京都福祉保健局 ウェブサイト(2019/6/16閲覧)