アスリートをサポートする栄養士の日々。

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穀物としてのとうもろこしの裏話。

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こんばんは、栄養士のかめ子です。去年の夏に炊いた、とうもろこしご飯です。今年もそろそろやりたいな、と思っている所です。とうもろこしと言えば、先日ヤングコーンの話をしました。
eiyoushikameko.hatenablog.com

このブログのなかで、とうもろこしは実は穀物だという話をしました。今日はこの話を少し掘り下げたいと思います。

 

 

とうもろこしに含まれるナイアシントリプトファン

とうもろこしに含まれる、栄養成分の話をします。まず、ビタミンの一つ「ナイアシン」の話です。とうもろこしに含まれるナイアシンは特別少ない量ではありませんが、人間の消化酵素で遊離されない形で存在し、体内で利用しにくい状態です。

また、アミノ酸の一つ「トリプトファン」が少ないです。ナイアシントリプトファンからも生成されます。

 

ナイアシンの欠乏症

ビタミンの一つであるナイアシンが欠乏すると、「ペラグラ」という欠乏症を起こします。ペラグラの主な症状は、皮膚炎・下痢・認知機能の低下で、多くの場合死に至るという恐ろしい病気です。

とうもろこしのナイアシンは体内で利用しにくく、またトリプトファンも少ないことを前述しました。このため、とうもろこしを主食とする国では、一部を除いてかつてペラグラが蔓延しました。特に食事の中でとうもろこしをたくさん食べ、他の食品の摂取量が減る春の時期に多く発生したと言われています。春はとうもろこし以外の作物が育つ前の時期のため、他の季節よりとうもろこしを多く食べていたようです。

 

欠乏症の対策

欠乏症はアメリカ合衆国では1940年頃まで見られました。その後改善した理由としては、食生活に乳製品や肉・魚などの動物性食品が加わり、不足したトリプトファンを補うことができるようになったことが挙げられます。

また、欠乏症が見られなかった地域では、とうもろこしをアルカリ水により処理していたそうです。この処理によりナイアシンが消化吸収されやすくなったため、欠乏症にならずに済んだそうです。

 

まとめ

この話は栄養士の学校の授業で、ビタミンかアミノ酸について習っている時に聞きました。主食としている国が多くあるのに、主食が原因で病気になってしまう時代があったなんて、本当に驚きました。

タピオカや青梅の無毒化の話の時も思ったことと似ていますが、とうもろこしをアルカリ水により処理することを思いついた人、凄すぎる!当時はその理論は分かっていなかったのではないかと思うので、偶然やってみて気づいたということでしょうか?

最後に、最初の写真のとうもろこしご飯の作り方です。タイトルは栗ご飯ですが、作り方は一緒です↓。

eiyoushikameko.hatenablog.com

 

〈参考〉

マイケル・オーウェン・ジョーンズ著、元村まゆ訳「トウモロコシの歴史」(2018)

・青柳康夫、筒井知己「標準食品学総論 第2版」(2014)

・グリコ 栄養成分ナビゲーター ウェブサイト(2019/7/4閲覧)